ワセカープ(早稲田大学カープ)によるアカデミック講座

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~SDGsについて学ぼう~目標4「質の高い教育をみんなに」

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こんにちは,ワセカープです!!  

 

今回はSDGsコーナー第四弾です😊

 

今回は、目標4「質の高い教育をみんなに」についてまとめていこうと思います!

 

 

・全世界の現状

 

全世界、すべての子どもに初等教育を普及するという目標の達成に向けて、2000年以降、大きな進捗が見られています。

開発途上地域の就学率は2015年に91%に達し、全世界で学校に通えていない子どもの数はほぼ半減しました。

識字率も劇的に改善し、学校に通う女児の数は以前よりもはるかに多くなりました。

いずれも特筆すべき成果といえます。

 

 

しかしながら、開発途上地域では高い貧困率武力紛争、その他の緊急事態といった大きな課題に直面しています。

西アジア北アフリカでは、武力紛争の長期化によって、学校に通えない子どもの割合が増えています。

これは懸念すべき事態です。

サハラ以南アフリカ初等教育就学率は、1990年の52%から2012年には78%へと上昇し、開発途上地域の中で最大の進捗を遂げていますが、それでもなお大きな格差が残っています。

最貧層世帯の子どもは、最富裕層世帯の子どもよりも学校に通っていない率が4倍高くなっています。

都市部と農村部の間にも、依然として大きな格差が残っています。

(出典:目標4:質の高い教育をみんなに  | 国連開発計画(UNDP)

 

ソース画像を表示

 

 

 

 

・目標

 

 すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進することを目標に以下の具体的なターゲットを定めています

 

 

➀ 2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。

 

② 2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、質の高い乳幼児の発達・ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。

 

③ 2030年までに、全ての人々が男女の区別なく、手の届く質の高い技術教育・職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。

 

④ 2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。

 

⑤ 2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子供など、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。

 

⑥ 2030年までに、全ての若者及び大多数(男女ともに)の成人が、読み書き能力及び基本的計算能力を身に付けられるようにする。

 

⑦ 2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。

 

ⓐ 子供、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、全ての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。

 

ⓑ 2020年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、並びにアフリカ諸国を対象とした、職業訓練、情報通信技術(ICT)、技術・工学・科学プログラムなど、先進国及びその他の開発途上国における高等教育の奨学金の件数を全世界で大幅に増加させる。

 

© 2030年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国における教員研修のための国際協力などを通じて、質の高い教員の数を大幅に増加させる。

 

(出典:SDGs(持続可能な開発目標)17の目標&169ターゲット個別解説)
https://imacocollabo.or.jp/about-sdgs/17goals/

 

 

・日本とアフリカ諸国の現状

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(引用元:https://sdgindex.org/reports/sustainable-development-report-2019/

 

この表では緑が達成で、赤に行くほど未達成を意味します。

 

表からも明らかなように、日本は目標4の基準を満たしていることがわかります。

 

 

では、特に教育の問題が深刻なアフリカ諸国はどうでしょうか?

今回は西アフリカのデータに注目していきたいと思います。

 

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                 (引用元:同上)

※灰色は計測結果不明を示しています。

 

表からも明らかなように、真っ赤に染まっています。

上の先進国が集まっているデータと比べても歴然です。

日本で生活していると身近に感じづらく、考えることもないような内容ですが、世界的な教育水準の問題はこれだけ深刻なんです。

 

 

・取り組み、まとめ

上記のデータから、世界の現状がどれだけ深刻であるかを実感していただけたと思います。

では、教育水準、教育の質に関しては世界的なリーダーに立っている日本、そして、私たち日本国民にはどのようなことができるのでしょうか?

 

➀水・衛生環境の改善

 

人々が健康な生活を送るうえで不可欠な清潔な飲み水、適切なトイレ、手洗いなどの衛生習慣に向けて支援が行われています。

 

村や町に井戸や雨水貯水システムなどの給水設備の設置や現地の資材を用いて持続的に利用できるトイレの設置、また衛生習慣を改善するための指導など幅広い支援活動が展開されています。

 

こうした支援の結果、水汲みの時間を学校へ通う時間に充てられるようになった子どもたちが多くいます。

 

 

 

②教師の育成

 

ほとんどの開発途上国では、有資格の教員が不足しています。

 

これらの国々へは日本から教師がボランティアで行っている地域があります。しかし、すべての学校に質の高い教員を適切に配置するためには、国家政策が必要で、その他にも地元の言葉を話せることも特に農村部では重要になってきます。

 

また、教師の育成に力を入れている支援団体もあり、教師が行う授業の質を高めるために研修や実践授業などが行われています。

 

 

 

③給食の配布

 

途上国では貧困な家庭事情から子どもたちが働かなければならない状況があるとお伝えしましたが、世界の子ども10人に1人が児童労働をしています。

 

親は無料の給食がでるという理由から子どもを学校に行かせる場合も少なくありません。

給食の配布は子どもの栄養バランスをサポートするだけでなく、教育を受けさせるためにも役立つのです。

 

(出典:ILO世界推計発表,2017)

 

④教育の必要性を伝える

 

初等・中等教育を受けられなかったために、何億人もが成人後に機会を逃したり、また親になった時に自分の子どもを教育できていない現状があります。

 

読み書きができないと、村を出たくても出られず、ずっと自分の村で生きていかなければなりません。仮に村を出ても、読み書きができないという理由で騙されたり、安い賃金で雇われたりすることが多く、貧困から抜け出せない人が多いのが実状です。

 

また女性の場合は、人身売買に遭うケースもあります。

 

そのため、文字の読み書きができないとどんな危険があるのか、自分の身を守るためにも教育の必要性を伝える支援も行われています。

 

(出典:世界開発報告(WDR)「教育と学び-可能性を実現するために」,2018)

(➀~④引用元:https://gooddo.jp/magazine/education/3358/

 

以上が世界的な取り組みであり、日本が国として支援することができる内容です

 

では、私たち国民にできることはなんでしょうか?

…それは、募金(寄付)です!!!

 

…え?…募金(寄付)?

と思った方も多いかもしれないですが、残念ながら、この問題に関して私たちが取れる行動は少ないといわざるを得ません😥

 

ですから、皆さん、教育に関してはリーダーとなっている日本の国民として、1円でも構いません。見かけたら募金をしていただきたいと思います!

この問題に関しては、それが一番の解決策です!

 

世界には、教育が受けられないがゆえに、教育の質が低いがゆえに、自分の可能性にすら気づけない人がたくさんいるのです。

 

これはSDGsのすべての目標に関してあてはまりますが、世界中で協力して、互いに能力を補完しあわないとこれらの目標は達成されないし、世界から苦しむ人が消えることはありません。

 

まずは、自分にできる小さな一歩を私たちが踏み出しませんか?

 

 

✨もっと詳しいことを知りたい方々へ

以下のページはもっと詳しくまとめてくれています!

もっと知りたいという方はぜひ見てみてください!!

gooddo.jp

 

ではまた!!