ワセカープ(早稲田大学カープ)によるアカデミック講座

ワセカープは早稲田生を中心としたアカデミック・ボランティアサークルです!✊このブログではサークルメンバーが学んでいる専門分野や、ためになる雑学をわかりやすく記事にしました!✨

離婚について考える③

2.離婚の原因は何?

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前回の記事「離婚について考える②」では、離婚が子どもに与える影響についてまとめました。

思った以上に、親の離婚が子どもの将来の人間関係や人格形成に影響することが印象的だったのではないかと思います。

 

さて、今回は、親の視点から、好きな人と結婚したはずなのになぜ離婚してしまうのか、その原因を探ってみたいと思います。

 

もちろん離婚の原因は各家庭によって異なりますし、様々な原因があるので一概にパターン化することはできませんが、私が研究を進める中で、離婚の根本的な原因としてほとんどのカップルに見られる特徴だと感じたのは、

 

個人主義(利己的個人主義です。

 

「これじゃただの悪口じゃん(-_-;)」と感じられた方もいれば、逆に「個人主義っていい意味じゃないの?」と思われた方もいるかもしれません...

もう少し詳しく見てみます。

 

そもそも、「個人主義」という言葉には二つの意味があります。

 

① 〔individualism〕 個々の人格を至上のものとして個人の良心と自由による思想・行為を重視し、そこに義務と責任の発現を考える立場。 


② その人の属している組織全体・社会全体のことを顧慮せずに、個人の考えや利益を貫く自分勝手な態度。

(出典:大辞林第三版 個人主義(こじんしゅぎ)とは - コトバンク

 

①の個人主義は、個人の人格を至上のものとしていますが、その思想・行為は良心に基づくものであり、義務責任が伴います。

つまり、人としてのモラルを守り、社会の調和を保った上での個人の自由であるといえます。

 

一方で、②の定義は「個人の考えや利益を貫く自分勝手な態度」ともあるように、周りに害を与えたとしても自分のやりたいことを貫き通したい、という身勝手な行動や思考さえも認めることになります。

 

実は2つ目の個人主義の定義は「利己主義」の意味とほとんど同等です。

 

ちなみに、利己主義の定義を見てみると

自分の利益を最優先にし、他人や社会全般の利害など考えようとしない態度。身勝手な考え方。エゴイズム。自己主義」とあります。(出典:大辞林第三版 利己主義(リコシュギ)とは - コトバンク

 

現代社会では個人の権利や多様性が尊重がされ、それは非常に重要なことではありますが、あくまでも①の意味においてです。

なんでもかんでも好きなことをやっていい、いわゆる②の意味として個人の権利や自由を捉えるべきではありません。

 

私は、②のような利己的個人主義(ここでは①の個人主義と区別するために、②のような個人主義を「利己的個人主義」と呼びたいと思います。)が離婚の根本原因だと考えます。

 では、利己的個人主義がなぜ離婚の原因となるのか、その理由を3点に絞って分析してみたいと思います。(1つ目の理由だけで結構な分量になってしまったので、2つめと3つめの理由については次回の記事でまとめます。)

 

①利己的個人主義だと利他的精神が欠如するから

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まず、利己的個人主義は利他的精神の欠如をもたらします(利己主義の対義語が利他主義なのだからある意味当たり前ですね😂)。

ちなみに利他主義とは

「自分を犠牲にしても他人の利益を図る態度・考え方。愛他主義。」

という意味です(*´▽`*)(出典:大辞林第三版 利他主義(りたしゅぎ)とは - コトバンク

 

利他的精神があって初めて相手に対する尊敬や共感、許し、信頼もわいてくるものです。

逆に利他的精神の欠如は相手に対する無関心や夫婦間の対立の増加に直結します。

 

もしかしたら、みなさん利他主義と聞いて、「自分を犠牲にして他人のために何かするなんて自分にとって不利益だし自分が不幸になっちゃうじゃん(ー_ー)!!そんなのムリムリ(ヾノ・∀・`)」と思ってないですか?

 

しかし!その考え方、実は間違ってます!

 

えぇっ( ゚Д゚)

 

誰かのためにお金を使う方が自分のために使うよりも幸福度を高めるという研究まであるんです!

(出典:https://www.researchgate.net/profile/Lara_Aknin/publication/5494996_Spending_Money_on_Others_Promotes_Happiness/links/0c960536bc4c368a69000000.pdf

 

自分のお金や時間を誰かのために使うのは普通の感覚で考えたら損しているみたいですが、その方が喜びが大きいのはなんだかおもしろいですね(∩´∀`)∩

でも確かに、大好きな人に何かをプレゼントしたり、逆に何かをもらったりするのは自分で買う以上の喜びがありますよね。

まだ疑いが晴れない人はぜひ実践してみてください(^^)/

 

まとめると、利他主義というのは、相手のために何かしてあげることで自分自身にも喜びが生じるという素晴らしいサイクルを生み出してくれるようです✨

 

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さて、本題に戻りましょう(^^;

 

アメリカと日本の統計を見てみると、ほとんどの離婚は相手を思いやる利他的精神の欠如が原因となっていると言えます。

たとえば、日本では2015年には約6万5千件の離婚調停が行われ、その際に申立て人は、離婚したい動機を3つまで上げることができるのですが、申し立ての動機の第一位は男女ともに「性格が合わない」です。

ちなみに、申し立ての動機を1位から3位まで男女別にまとめてみると

 

男性は

1位:性格が合わない(10,900票)

2位:精神的に虐待する(3,322票)

3位:家族親族と折り合いが悪い(2,656票)

 

女性は

1位:性格が合わない(19,380票)

2位:生活費を渡さない(13,551票)

3位:精神的に虐待する(12,282票)

 

となっています。(出典:https://www.courts.go.jp/app/files/toukei/713/008713.pdf

 

性格が合わないことが離婚の理由になるのってある意味すごいですねΣ(・ω・ノ)ノ!

というか、よく考えてみると自分と性格が全く同じ人なんて存在しないのだから、ある意味合わなくて当たり前なのでは...(-ω-)/。

まして男と女なんてどう頑張っても絶対性格違いますから(笑)

 

では、なぜ、性格の違いが離婚に結び付くカップルと、性格が違っていてもうまくいくカップルに分かれるのでしょうか?

 

その核心が、まさに利他的精神にあるのではないかと思います。相手の気持ちに寄り添うこと、相手の性格を理解しようとすること、相手を喜ばせたい、愛したいと思うこと...

利他的精神とは、何かお金や時間を相手のために割くということに限らず、相手の立場に立って考えることや自分以上に相手の気持ちを優先して行動してみることも立派な利他的精神だと思います。

そしてそれは一見自分が損をしたり、我慢しなければいけないようにも感じられますが、先ほども紹介したように、相手のために何かすることは結局自分自身の幸福として返ってくるのです。

 

ちなみに、ここでのポイントは、夫婦のどちらか一人だけが利他的になるのではなく、お互いが相手のことを考え、相手のために行動することが大切ですね😊

 

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反対に、利己的個人主義の人は、「なんで自分のことをわかってくれないんだ」「間違っているのは相手で、自分が正しいのだ」となって、相手との性格の違いが対立につながり、最悪の場合離婚に至ってしまうのではないかと思います。

 

ちなみに、離婚したい動機の2位、3位の理由として挙げられている「精神的に虐待する」や「生活費を渡さない」なども、まさに相手の気持ちを考えない利己心から生じたものであるといえると思います。

 

まとめ・感想

離婚の原因は利己的個人主義であること、また利己的個人主義は利他的精神の欠如をもたらすという内容を語らせていただきました(あくまでも個人の見解です。もちろん他にも原因は色々あると思います。)

個人的には、利他主義は自分を犠牲にしているようで、実は相手の喜びを通して自分にもより大きな喜びが返ってくるというのが印象的でした。

相手も喜び、自分も喜ぶ人間関係を築いていくのは、夫婦に関わらず、どんな人との関係でも大切なことですね😊

 

ちなみに私たちのサークル「ワセカープ」では、そんな利他的な精神を備えた人になることを目指して日々学び、活動しています(いきなり宣伝😂)

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