〜SDGsについて学ぼう〜 目標6「安全できれいな水とトイレを世界中に」
こんにちは、ワセカープです!😁
今回はSDGsコーナー第6弾「安全な水とトイレを世界中に」についてまとめていきたいと思います!!
世界の現状
早速ですが、問題です!
1日に私たちが使っている水はどれくらいだと思いますか?
答えは219リットル!!
(出典:サントリー次世代環境教育「水育」『水育キッズ』)
飲む水、トイレで流す水、お風呂で体を洗う時に使う水、食器を洗う時に使う水・・・
日本にいれば当たり前のように身の回りに綺麗な水がありふれています。
蛇口をひねれば安全な飲み水が出てきます。そして、公園や学校には整備された清潔なトイレが備わっています。
では、世界ではどうなのでしょうか?
現在、世界の人口の3分の1、すなわち22億人が「安全な水」使用することができていません。
そして世界の42億人、人口の半分以上が安全に管理されたトイレを使えない現状にあります。また、9億人近くの人が野外排泄を強いられ、不衛生な状況にあります。
未だ、世界中では池の水や川の水を生活の中で使っている人が多いのです。
(出典:Edu Town SDGs『6. 安全できれいな水とトイレを世界中に』)
日本での当たり前の環境は、世界では当たり前ではないのです。
安全な水やトイレを使えないことによってどのような問題が生じるの?
水は生きていくためには重要な資源になります。
先ほども言ったように、水道やインフラが整備されていない地域で使われている水は、池や川の水であり、汚染された水です。そのため病原菌や寄生虫が含まれていることもあり、重篤な病気を引き起こす原因となるのです。
また、抵抗力の弱い幼児は下痢による脱水症状やコレラ、トラコーマ(慢性結膜炎)、下痢症により命を落としてしまうというケースが少なくありません。
ユニセフの発表によると、下痢性疾患によって命を落とした子どもの数は、クーデターや戦争、テロといった集団的な暴力活動を通して命を落とした子どもたちよりも多いことが分かりました。
(出典:unicef『Water under Fire』)
また水道の設備がない地域では、子どもたちや女性たちが「命をつなぐ」ために遠く、何時間もかけて水汲みに行きます。
そのため、子どもや女性が教育を受ける時間や、収入を得る仕事の時間がなくなったりする問題もあります。
(出典:gooddo『安全な水とトイレを世界中に』)
水資源の不足は私たちとどんな関係があるの?
バーチャルウォーターという言葉を知っているでしょうか?
バーチャルウォーターとは・・・
「食料を輸入している国( 消費国) において、もしその輸入食料を生産するとしたら、どの程度の水が必要かを推定したもの」です。
例えば
1kg のトウモロコシを生産するには、灌漑用水として900リットルの水が必要です。
牛はこうした穀物を大量に消費しながら育つため、牛肉200g を生産するには、その約3200リットルもの水が必要です。
(出典:GE REPORTS JAPAN『バーチャルウォーターから見る日本の水自給率は?』)
日本の食料自給率(カロリーベース)は37%とされています。(農林水産省,2018)
そのため、日本は海外の多くの食糧を輸入すると同時に、多くの水に依存していることになります。
2005年において、海外から日本に輸入されたバーチャルウォーター量は、約800 億立方メートルであり、その大半は食料に起因しています。これは、日本国内で使用される年間水使用量と同程度に当たります。
つまり、日本はバーチャルウォーターの輸入を通じて海外とつながっており、海外での水不足や水質汚濁等の水問題は、日本と無関係ではないのです!!
(環境省)
SDGsのターゲット
すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する
SDGsにおいて「安全な水とトイレを世界中に」に対する目標・ターゲットをまとめてみました
- 2030年までに、全ての人々の、安全で安価な飲料水の普遍的かつ衡平なアクセスを達成する。
- 2030年までに、全ての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性及び女児、並びに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を払う。
- 2030年までに、汚染の減少、投棄の廃絶と有害な化学物・物質の放出の最小化、未処理の排水の割合半減及び再生利用と安全な再利用の世界的規模で大幅に増加させることにより、水質を改善する。
- 2030年までに、全セクターにおいて水利用の効率を大幅に改善し、淡水の持続可能な採取及び供給を確保し水不足に対処するとともに、水不足に悩む人々の数を大幅に減少させる。
- 2030年までに、国境を越えた適切な協力を含む、あらゆるレベルでの統合水資源管理を実施する。
- 2020年までに、山地、森林、湿地、河川、帯水層、湖沼を含む水に関連する生態系の保護・回復を行う。
- 2030年までに、集水、海水淡水化、水の効率的利用、排水処理、リサイクル・再利用技術を含む開発途上国における水と衛生分野での活動と計画を対象とした国際協力と能力構築支援を拡大する。
- 水と衛生に関わる分野の管理向上における地域コミュニティの参加を支援・強化する。
私たちにできること
1. 支援活動に参加してみる
水やトイレにおける問題の原因は、水道施設やインフラが整備されていていないことが1つ挙げられます。
NGO・NPOのスタッフや国連機関の職員などが現地の人と協力し、水や衛生を届ける支援を行っています。
井戸や貯水タンクの設置のほか、衛生面を配慮したトイレの整備なども行われています。
また他にも基礎的な衛生を根付かせるために、屋外排泄の改善や食前の手洗いなど衛生習慣の適切な指導なども行っています。
(出典:gooddo『安全な水とトイレを世界中に』)
2. 支援に対する募金や寄付
「直接的に支援に参加したいけど難しい!!」と思う方は、募金や寄付も大きな力となります。
例えば、寄付を通して脱水症状に対して処方されるORS(経口補水塩)、家庭用衛生キットなどを多くの子どもたちに提供できたり、1錠で4~5リットルの水を浄化できる浄水剤の購入できます。
数千円で子供たちの大切な命や生活を変えることにつながるのです。
(出典:gooddo『安全な水とトイレを世界中に』)
3. 水を大切に使う
日本にいれば問題として考えることはあまり多くないと思います。
しかし多く食料を輸入する中で、他国の大切な水を使用しているという事実を知ることも重要です。
シャワーに使う水やお風呂の残り湯を洗濯に使うなどの節水に取り組むことも、私たちにできる大切な行動の一つです。
(出典:Wiz cloud『飲食店に導入すべき?節水コマで水道料金のコスト削減』)
まとめ
①世界中では人口の3分の1が「安全な水」を使えず、人口の半分が整備されたトイレを使用することができていない。そのため水が原因多くの子どもたちの命や生活が危険にさらされている。
②日本は多くの食料を輸入すると同時に、他国の水資源にも強く依存している。
③私たちにできることは支援活動を知り、支援や募金に参加したり、節水などを通して一人ひとりが問題意識を持つことが大切である。
バーチャルウォーターの例ように、多くの他国の問題は自国における問題とつながっています。
日本における問題だけではなく、世界における問題を意識することによって視点が広がり、私たち一人ひとりの問題意識の高まりを通して世界が変わっていくと思います。
もっとこの問題に対しして知りたい方は、下のサイトを是非見てみてください!!
「Edu Town SDGs『6. 安全できれいな水とトイレを世界中に』」
https://sdgs.edutown.jp/info/goals/goals-6.html
ではまた!!